所信
はじめに
私たちの何気ない日常には「ありがとう」という言葉があります。私も家族、友人、触れ合う様々な人と関わるなかで何気ない「ありがとう」の言葉を受け取ったすべての人に勇気とエネルギーを与えることができると気づいたとき、あらゆることに感謝する姿勢こそ大切だと考えます。
『報恩謝徳』、これは、日本の真言宗の開祖である弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)の言葉で徳や感謝の気持ち、受けたご恩に対して報いること、自分のできる限りのことをしようという気持ちを表しています。これは我々の日々暮らす中でも通じるものがあります。また、私が一般社団法人糸島青年会議所(以下、糸島JC)に入会させていただき地域の皆様そしてメンバーと触れ合い、事業構築を行っていくことで想いを創り上げてまいりました。一人ひとりが自分のできる限りのことを行い地域に報いていくことで、それが積み重なっていき世の中がより良く歩んでいくと確信しております。
「私たちが住み、そして子らが住み、私たちの子孫が営々として住むであろうこの糸島をもっともっと愛し、美しく素晴らしいものにしたい」この志のもと、糸島JC は1977 年5 月22 日に創立し、全国で622 番目の承認を受けました。以来、地域の皆様のご支援、先輩諸兄姉の熱い情熱とたゆまぬ努力に支えられ、本年度、創立50 周年の節目を迎えます。
この歴史ある節目にあたり、先輩諸兄姉が築いてこられた伝統と誇り、そして故郷への強い覚悟に深く敬意を表します。半世紀の歩みは、時代の変化に応じながらも「明るい豊かな社会の実現」という不変の使命を胸に、仲間とともに果敢に挑戦を続けてきた証です。私たちはその襷を確かに受け継ぎ、次の50 年につながる一歩を、本年に刻みます。
50周年の軌跡
糸島JC は本年度で、創立50 周年という大きな節目を迎えます。先輩諸兄姉のたゆまぬ努力と情熱、そして地域に寄り添い続けた運動の積み重ねが、創始の精神として脈々と受け継がれてきました。
50 年の歩みは、まさに糸島地域と我々が成長してきた歴史です。時代の移り変わりと共に地域課題は多様化し、価値観も大きく変化しています。しかし、どの時代にあっても青年会議所が掲げ続けてきたのは、「明るい豊かな社会の実現」という崇高な理念です。この理念こそが、設立以来変わることなく活動の礎であると考えます。本年度は「感謝と挑戦」をテーマに掲げ、半世紀の歴史への敬意を胸に、未来への一歩を踏み出します。過去を振り返り、その軌跡に学び、地域の方々や関係諸団体への感謝を行動で示すこと。そして、新たな時代にふさわしい運動を創造し、次の50 年を見据えた挑戦を始めます。記念式典や記念事業を通じて、多くの皆様と共に「糸島の魅力」と「JC の意義」を再確認し、その価値を未来に継承する機会としたいと考えています。JC 運動の本質を地域に伝え、共感と連携の輪を広げることが、これからのまちづくりの原動力になると信じています。次代を担う若きリーダーたちに希望と責任をつなぐために50 周年は終着点ではなく、新たな起点です。地域と歩み続ける覚悟を持ち、青年らしく熱量を高め、挑戦し、未来を切り拓いていこう。
感謝の想い
創立50 周年という節目に立ち、私たちはあらためて「感謝」という原点に立ち返る必要があります。感謝とは、礼儀や気持ちにとどまらず、「これまで」と「これから」をつなぐJC の原動力であり、未知の可能性を切り拓く挑戦のエネルギーです。私たちが今、地域に根ざした活動を力強く展開できているのは、創始の精神を積み重ねてこられた先輩諸兄姉の情熱と挑戦、そしてそれを支えてくださった多くの地域の皆様のご支援があったからこそだと感じております。行政、企業、各種団体、そして糸島地域の皆様一人ひとりとの対話の積み重ねが、糸島JC の活動の礎を築いてきました。また、私たち一人ひとりを成長させてくれる「仲間の存在」にも深く感謝します。共に学び、共に汗をかき、共に悩みながらも歩を進める経験は、JC でしか得られない宝です。感謝とは、過去に対する謙虚なまなざしであり、未来への覚悟でもあります。いただいたご恩に報いるためにも、地域に必要とされる存在であり続けるべく挑戦を続けます。この感謝の想いを原動力に、糸島のさらなる未来を創造してまいります。
未来を切り拓くために
私たちが目指す青少年健全育成は、未来を担う子供たちに「挑戦する心」と「国際的な視野」、そして「郷土愛」を育むことです。糸島地域は、豊かな自然と歴史、そして温かな人のつながりに恵まれています。この地で生まれ育つことに誇りを持ちながら、広い世界へ羽ばたける青少年を育てることが私たちの使命です。まず大切にしたいのは「挑戦する力」です。挑戦とは、失敗を恐れず一歩を踏み出す勇気。学業やスポーツ、地域活動などあらゆる場面で挑戦の機会を提供することで、子供たちは成功と失敗の両方を経験し、自己成長へとつなげます。私たちは、その挑戦する心を育み、成果だけでなく努力の過程にこそ光を照らしてまいります。さらに「国際的な視野」を磨くことも欠かせません。糸島に暮らしながら異なる文化や価値観に触れ、多様性を受け入れる力を養うことは、これからの時代を生きるうえで不可欠です。国際交流を通じて、青少年に世界の広さと可能性を実感していただき、友情の輪を広げていかなければなりません。そして何より、その基盤となるのが「郷土愛」です。故郷を大切に思う心があってこそ、地域に根差した挑戦が生まれ、国際社会でも自信をもって自らを語ることができます。郷土を愛し、世界へ挑み、再び地域へ還元する。その循環を生み出すことが、糸島地域における青少年育成の理想です。挑戦と国際、そして郷土愛この三本柱で、糸島地域から未来を切り拓く人財を育成してまいります。
LOMの成長
糸島JC のさらなる成長には、持続的な組織基盤の強化が不可欠です。特に重要なのが、中堅世代の育成、出向者の支援、そして会員拡大です。まず、中堅世代の育成は急務です。入会から数年を経て、組織の理念や事業運営を理解し始める世代こそ、LOM の中核を担います。単なる運営の担い手にとどまらず、後輩を導くリーダーへと成長していくことが期待されます。そのために、研修や事業設計の実践機会を通じ、自らの可能性を試し挑戦できる環境を整えます。また、出向者の支援もLOMの未来を見据えるうえで欠かせません。本年度、福岡ブロック協議会会長の輩出をはじめ、地区協議会や日本青年会議所へ出向する仲間は、糸島の枠を越えた広い視野を持ち、貴重な経験を積んで帰ってきます。その成長を活かすため、出向時の物心両面のサポートと、出向後に学びを共有できる仕組みを整備します。出向者を「送り出す」だけでなく、「迎え入れる」体制を構築し、LOM 全体の力に還元します。さらに、組織の成長に欠かせないのが会員拡大です。志を同じくする仲間が増えることは事業の推進力となり、まちづくりに向けた発信力を高めます。単なる人数の拡大ではなく、多様な人財を迎え入れ、互いの強みを生かし合うことで新たな可能性が生まれます。そのために、JC 活動の意義をわかりやすく伝え、入会後に成長を実感できる仕組みづくりを進めます。中堅世代の育成、出向者の支援、会員拡大この三つが連動してこそ、LOM は継続的に進化し、地域社会から必要とされる存在となります。私たちは未来に向け、組織の力を一段と高めていきます。
結びに
創立から50 年、糸島JC は先輩諸兄姉の情熱と地域の皆様のご支援により歩みを重ねてきました。強い覚悟を持った私たちはその歴史と誇りを胸に、創始の精神を受け継ぎ、次の50 年を切り拓いていかなければなりません。「感謝」と「挑戦」こそが、私たちの運動を支える原動力であり、未来を創造するための揺るぎない指針です。いただいたご恩に報いるために、そして糸島地域をさらに誇れる地域とするために、私たちは未来を照らす光を目指して一歩を踏み出し続けます。私はこの糸島JC に入会し11 年の経験の中で仲間と共に学び、共に汗を流し、共に成長しながら、地域とともに進んでいく覚悟を固めました。50 周年は決してゴールではなく、新しい挑戦の始まりです。今を生きる青年こそが確かな礎を築き、未来を担う世代に誇れる襷をつなぐこと、それが私たちに与えられた使命です。熱き想いと行動力を持って、糸島JC はこれからも地域の先頭に立ち、希望と可能性に満ちた未来を切り拓いていこう。
2025年度 一般社団法人 糸島青年会議所
第50代理事長 浦山 浩
顧問 田中 宏明
<執行部>
直前理事長兼監事 中村 信就
監事 牛原 令資
副理事長 河野 伸二
副理事長 仲原 央隆
副理事長 浦山 浩
副理事長 松山 将大
専務理事 松﨑 治久
常務理事 旭 真輝
【基本方針】
・会員同士の和と絆を重んじた組織運営
・規律ある例会の運営による会員の相互交流と資質向上
・持続可能な地域を共にめざす志高き会員の拡大と育成
・LOM の根幹を支える中堅世代の育成
・効果的な事業実施に向けての戦略的な広報活動の展開
・50 周年記念式典・祝賀会の開催
・糸島地域の次世代を担う青少年の健全育成事業の実施
・故郷の魅力を発信できる地域活性化事業の構築
・行政を含む他団体とのパートナーシップの構築
・他団体への出向と積極的な支援
【事業計画】
(1) 一般社団法人糸島青年会議所として理事長所信に基づいた、運動・事業で委員会が行
うもの
(2) 福岡ブロック協議会、九州地区協議会、日本青年会議所、JCI が主催する事業で、連
携または依頼されたもの
(3) 糸島地域の各団体が主催する事業で、豊かな糸島の創造につながるものへの連携・協力
【各役職務】
定款第5 章 第29 条から第34 条並びに第36 条による。
上記事業計画(3)については適宜、組織編成を行い連携・協力する
【職務分掌】
〇全委員会共通
・糸島地域持続化宣言に則した事業の実施
・各種事業への積極的な参画
・出向者支援
・会員拡大の推進と新入会員のフォローアップ
〇50 周年実行委員会
・創立50 周年記念式典・祝賀会の開催
・故郷の魅力を発信できる地域活性化事業の構築
・4団体による新春祝賀会行事の企画・運営
・じゃがいもゴルフコンペの企画・運営
〇青少年育成委員会
・青少年健全育成事業(糸島塾)の実施
・国際NOM との姉妹締結に関して調査・研究・実行
・献血事業の実施協力
〇渉外広報委員会
渉外に関する事項
・糸島市市長選挙に伴う公開討論会の企画・運営
・出向者の中心的な支援
・第3 エリア野球大会主管の企画・運営
・行政・他団体と連携して行う事業の中心的な役割
・社会福祉法人糸島市社会福祉協議会との連携に関する事項
・糸島駅伝大会の主管および青年団体連合会への協力
広報に関する事項
・ホームページの運営・効果的な対外へ向けた情報の共有と発信
・Google カレンダーの管理
〇総務・例会委員会
・総務に関する事項 総会の設営並びに運営(1 月、9 月、12 月)
定款・諸規定の見直しおよび名刺・会員手帳の発行
・例会に関する事項
会員の相互交流と資質向上の機会および規律ある例会の企画・運営
50 周年記念公開例会の企画・運営
〇会員拡大向上会議
・会員拡大の中心的役割の遂行
・新入会員による新入会事業の企画
・新入会員オリエンテーションの実施
・中堅世代の研修の実施
・会員拡大の推進と新入会員との積極的な交流
・一般社団法人唐津青年会議所との交流に関する事項
〇副委員長会
・第10 回わんぱく相撲大会の企画・実施
〇執行部
・褒章エントリーの取り組み
・アジェンダの配信及び議案ライブラリーの更新
