年間事業方針

 一般社団法人糸島青年会議所(以下、糸島JC)が活動を展開する糸島市は、交通の利便性や豊かな自然と農林水産物に恵まれ、第一次産業を中心とした「糸島ブランド」を確立し、移住者や観光客が増加する一方、生産年齢人口は年々減少しており、若年層の市外への流出による企業の後継者不足や伝統行事の担い手不足が課題となっています。また、観光客の増加に伴うゴミ問題による環境破壊や地元住民の不満等も深刻化しており、その結果、糸島市内のイベントや行事が減少し、地域経済や地域コミュニティの衰退とともにまちの活気も低下しています。このような地域特有の課題に技術革新などの社会的背景が相関し、α世代と呼ばれる今を生きる子供たちは、地域社会とのつながりが希薄となり、スマートフォンやゲームへの依存が問題視されています。そこで、我々糸島JCが、市民意識変革団体として、まちに対し、「新たな価値を創出する」持続可能なまちづくりを提案するとともに、「まちづくり=人づくり」であると信じ、まちの未来を創造する子供たちの可能性を広げ、まちを想い、まちのために行動できる人財になれるよう、「愛郷心、糸島への誇り、経済感覚」を醸成する機会が必要です。


まずは、地域住民に対し持続可能なまちづくりを提案するために、「子供×先進技術」をテーマに、先進技術を活用し、経済効果と環境保護を両立した次世代のイベントを開催することで、子供と地域住民が触れ合い、子供たちの熱量と活気をまちに伝播させ、地域住民に環境保護の大切さと先進技術の可能性を伝え、新たな価値を創出するまちづくり事業を実施します。そして、まちの未来を担う子供たちが、自らの可能性を広げるとともに、まちに対し理解を深め、まちを想い、まちのために行動できるリーダーへとなっていただくために、「糸島塾2025」を全5回にて開催し、塾生が社会的スキルを身につける機会を創出し、塾生と共にまちづくり事業を実施することで、まちづくり事業までの準備と当日の運営を経験していただき、「愛郷心、糸島への誇り、経済感覚」を兼ね備えた人財へと成長していただきます。さらに、まちに対しての理解を深め、全5回の事業を効果的に進めていくために、第1回事業「開塾式」を開催し、楽しみながら糸島地域について学ぶことができるアクティビティをメインとしたチームビルディングを実施することで、まちの課題を知り、解決策を考え、まちに対しての理解を深め、「愛郷心、糸島への誇り」を醸成するとともに、積極的な交流を促し、盤石なチーム作りを行います。また、今後の経済の中核を担う先進技術をとおして、社会的スキルを身につけ、経済感覚・経営感覚を養うために、第2回事業を開催し、先進技術に触れる機会と経済感覚を養う機会の提供を行い、まちづくり事業で運営する店舗の企画準備や、行動計画を策定することで、「経済や未来の職業」について考えるとともに実際の店舗運営をイメージしながら店舗運営の準備をします。そして、自分以外の人のため、目標達成のために行動できる人財へと成長していただくために、第3回事業を開催し、第2回事業で設定した目標達成に向け、必要な行動をとる準備期間とすることで、まちづくり事業の成功につなげるとともに、店舗運営について想像力を働かせ、経済感覚を養う一助とします。さらに、子供たちの熱量と活気を地域に伝播させるとともに、子供たちに経済感覚を養っていただくために、第4回事業兼まちづくり事業を開催し、第1回から第3回事業で培った能力や準備してきたことを発揮していただくことで、地域を巻き込み地域住民に元気と笑顔を与え、イベント運営というインパクトある事業をとおして、故郷を深く知り、もっと好きになってもらい、「愛郷心と経済感覚」を兼ね備えた人財へと成長していただきます。また、糸島塾2025の検証の場とするとともに、糸島塾2025で学んだことを自身に落とし込み、未来を担う人財へと成長していただくために、第5回事業「閉塾式」をまちづくり事業の翌日に開催し、糸島塾2025で学んだことを発表していただくことで、達成感とともに関係者への感謝の気持ちを醸成し、まちの未来のリーダーへと育成します。そして、糸島地域を未来につなげていくために、社会福祉法人糸島市社会福祉協議会との連携を取り、不測の事態に備えることで、気候変動による異常気象や自然災害時の被害を最小限に抑えるとともに、復興を支援できる準備を行います。さらに、公益社団法人日本青年会議所九州地区福岡ブロック協議会の2025年度の活動方針を理解するために、2月度第3エリア合同例会に参画することで、福岡ブロック協議会会長挨拶を拝聴し、第3エリア内5LOMの交流を図ります。また、青年経済人として資質の向上を図るために、マネーリテラシーが向上するセミナー例会を開催することで、社業に活用していただくとともに、糸島塾での塾生のサポートにも活かしていただきます。そして、卒業されるメンバーの熱量や志を受け継ぎ、現役メンバーの資質向上を図るために、11月度例会を開催し、卒業されるメンバーのスピーチを拝聴することで、気づきや学びをいただき、現役メンバーの今後の糧とします。


本年度、我々まちの未来創造委員会が中心となり、まちの未来を創っていく「子供たち」とともに、熱量高く運動を展開しまちの推進力となることで、その熱量が地域住民に伝播し、糸島地域の明るい未来を創造できることを確信し、一年間活動して参ります。

 

担当副理事長
仲原 央隆
委員長
中尾  高明
副委員長
財前 翔汰
山本 塁
委員会メンバー
有田 智弥
梅野 慶司
中村 俊樹
稗田 真一郎
松尾  拓馬
安田 一平